ファスティング用マウスピース 2019.8.27
ファスティング用マウスピース『マウスキュット®』が商標登録されました。
特許庁に出願して、平成と令和に年号がまたがったので2年程かかりましたが無事、クリニックで開発したマウスピースが許可され一緒にクリニックのロゴマークも商標登録されました。
これから今まであったハミガキジェルやスプレーだけでなく色々な商品を企画展開していこうと思います。
以前のマンスリーブログでフランスではメスのいらない手術と言われているファスティングについてお話しましたが、
今回はこの『マウスキュット』についてお話します。
ファスティングで固形物を摂らないと
①噛まない
噛まないと咬筋が衰えますので頬がたるみます。なんか痩せたけれどやつれたみたい…これは頬が鍛えられないからです。
②歯を食いしばる(食いしばり)
歯を食いしばるとほっぺたに噛み線がでます。これは粘膜にとってもよくないのです。
歯が擦れますし、顎の骨の中で歯がぐいぐい動くので歯周病の原因になります。顎が疲れます。
③歯を接触させる(歯列接触癖)TCH(Tooth Contacting Habit)
歯と歯をいつも触れていると…
★お口の中の症状として
・歯が擦れる
・歯周病を誘発
・筋肉が緊張した状態が続く
・知覚過敏
・咬合痛
・歯根歯折
・修復物脱離
★お口の外の症状として
・頭痛
・肩こり
・首こり
・腰痛
・顎の痛み
・耳鳴り
・めまい
・息苦しさ
鏡でご自分のお口の中をのぞいてみて下さい。
舌の淵に歯型が付いている人、頬の内側に白い線の盛り上がりのある方、要注意です。
対策として、「意識すること」壁などに貼り紙をするなどありますが、なかなか意識できません。
何かいい方法はないかと考え付いたマウスキュットですが、
①ハードタイプですと
堅く密着性がありジルコニアやセラミック、仮歯など土台が不安定な場合は脱離、キズが心配です。
②ソフトタイプですと
見た目が普段使いではないですね。
あくまでもスポーツでのマウスピースですので…
③そこで思いついたのが『マウスキュット』
このマウスキュットはメリットとして
①仮歯、セラミック、ジルコニア、歯の形が少し変わっても大丈夫
②持ち歩きに便利
③汚れ落としが簡単(無呼吸症候群に使うマウスピースはネジがあるので
汚れ落としをしっかりと)
④ナイトガードに使える(歯ぎしりなど)
⑤歯が咬耗する心配がない
⑥デザインを可愛く好きにできるので使っていて楽しい
デメリットとして
①少々しゃべりにくい
②着色がつきやすい
③食事はできない
素材ですが、スポーツマウスガードには
①EVA
②ポリオクレイン
③ポリウレタン
この中の①EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)を使っています。
抗菌まな板などに使用される硬いプラスチック「ポリエチレン」。
チューイングガムの材料として使用されている軟らかいプラスティック「ポリ酢酸ビニル」の中間の素材です。
これは
・高い強度
・軽量化
・作製しやすい
・柔らかい
・衝撃を吸収する能力は厚みに依存している
→最低でも3~4㎜の厚みが必要
・無毒である
→アメリカのFDAから認可を取得した素材で安全
・安全空隙といって歯に力を抜いてだらんとした時の位置と歯を接触させた位置が2~4㎜ですのでマウスキュットの厚みは大体3㎜程度になります。
実際これを着けてお顔がほっそり痩せた患者様もいます。
夜中の歯ぎしり、食いしばり、日中の歯列接触癖(TCH)の患者様にも有効です。
このTCH治療法としては自分で意識するようにということですが、なかなかそれは出来ませんね。そこで気を付けたいときにこのマウスキュットを着けると安心です。
全顎は
シンプルタイプで18,000円
様々なデザインを入れることもできますので、デザインしますと3,000円~5,000円付加になります。
1年以上は使えますのでぜひ歯を守るためにもお顔のシェイプをするためにも使ってみてください。
日本アンチエイジング歯科学会 in札幌 2019.7.29
日本アンチエイジング歯科学会第14回学術大会が札幌、京王プラザホテルで開催されました。
パンフレットは『真の花』という書体が左下に書いてあり、これは親しくして下さっている内田禎子先生が書いたもの。素晴らしい書体です。
歯科の先生方は、多趣味な先生が多くいらっしゃいます。
私は、来年東京で行われる東京大会の実行委員として会議に出席するため、前日に札幌入りしました。
その日の朝から懇親会として「富良野バスツアー」に参加しました。
ハワイからDr.Win先生や衛生士のMieさんなど参加して親睦を深めました。
今回の札幌大会の副会長 藤堂先生、実行委員の内田先生、大友先生がこのようにツアーを組む所から最後の閉会式まで『おもてなし』の心に溢れていました。
達成感もあり、抱き合って涙の閉会式でした。大会は貴重な講演の数々で医科、他業種の方々の講演もこれからの歯科をカスタマイズする上で沢山のヒントがありました。
私は初日、『チーズとワインと美容』について軽いお食事とワインを試飲する会でお話させていただきました。
あのポリデントのCMで有名な若林健史先生やテレビで活躍の栄養士の伊達先生方々が前列で頷いて聞いてくださって私も話に力が入りました。
この学会はベンツの展示、ワインの試飲などもあり、
他の歯科学会にはない華やかな会です。
一般の方もWelcomeな学会です。
来年は私もテーブルセッションの時間を与えられていますので私のお話が聞けます。
日本アンチエイジング歯科学会東京大会「パシフィコ横浜」で開催されます。
どうぞ皆さまいらして下さい。
今回札幌大会のアワードは高橋英樹様でした。
さぁ来年は誰でしょうか。
あっ、私のサイン会もありました…
宝田恭子先生と
国際歯科学士会の新フェローになりました 2019.6.14
国際歯科学士会(ICD)は、歴史の古い優れた国際的な歯科学組織です。
この学士会の目的は健康と福祉のために歯科学の技術及び学術を国際的に促進することとしています。
2019年6月8日、メトロポリタンエドモンドで認証式が行われました。
私はアンチエイジング歯科学会の松岡会長、志田佐和子実行委員長の推薦により新フェローに認証されました。
例年は10人ぐらいということですが、今年は入会を承認されたのは23名!!とっても多い人数ということでした。
ICDはその使命を「傑出したプロフェッショナル(職業人)の業績の認識、賞賛に値する奉仕および歯科医師という職業の継続する発展によってすべての人類のために貢献する先進的な名誉ある歯科の組織」と定義しています。
選定基準がとっても厳しく、そこに私が入会できたことはとてもありがたいことです。
認証式では、宮﨑隆先生(ICD日本部会会長)が訓示をし、歯科領域を通して国際貢献を行うこの会の精神を語って下さいました。
日本・韓国・台湾部会それぞれの代表者の交流協定の認証式も行われました。
ICDの構想は奥村鶴吉博士とDr.Lovis Ottofyによって1920年に世界各地の歯科医療情報を共有する組織の設立を相談したことを端緒として発足したということです。
来年100年を迎えます。
その晴れ晴れしい今回に、新フェローとなり身の引き締まる思いです。
懇親会では、英語のスピーチです。
私は現在、どのような歯科クリニックを経営しているか活動と展望を話し、ちょっぴり笑いも加えてみました。
朝早くから式のリハーサルなどもあり丸一日の長い日でしたが、大切な記念日となりました。
ホワイトニングだけではなかなか効果の出ない方 朗報!! 2019.5.1
歯を削るずに白くするホワイトニングを何度もしなくても歯を白くする!!
そんな方法があるんです。
『スーパーエナメル』
このスーパーエナメルは従来のラミネートベニアと違って天然の歯を削ることなく付け爪のように歯に張り付けることによって審美的な治療を行うことができます。
◆歯の形が崩れてきた方
◆元々の歯の色がくすんでいる、テトラサイクリング歯の方
◆何回もホワイトニングをしたくない方
◆ホワイトニングでは限界のある方
そんな方におすすめです。
セラミッククラウンでは歯を全周切削してしまいますし、ラミネートべニアでは歯の表面を切削してしまいます。
このスーパーエナメルは歯に”貼りつけるだけ“
低襲撃で体に優しい審美治療なのです。
ジルコニアやe-maxという材料を使いますが、とっても薄いので実際の歯の色が透けて見えます。
実は接着するセメントの色でほぼ歯の色調を決める事になります。
様々なセメントの色がありますが、スーパーエナメルをする方は一番白い色を選ぶ方多いようですね。
セメントの色も、お顔の雰囲気や色目に合わせることも、真っ白にする場合も実際に試適しますので安心です。
●スーパーエナメル●
材質はe-max/VINTAGE、ジルコニアの高強度べニア(400㎫~600㎫程度)です。
切削することなく、形態修正も少しであれば可能です。
●ラミネートべニア●
材質はポーセレンの強度はやや弱い(100㎫程度)。
表面を切削の必要があり形態修正は少し可能です。
前歯の審美治療はハイブリットなどのレジン系の材料は避けたほうがいいですね。
吸収性があり、細菌が繁殖しやすく長期間では変色してしまいます。
スーパーエナメルはe-max、ジルコニアを使用していますので衛生的で健康な歯肉を保つことができます。
歯を切削しないことも大事!!
こんなすばらしい方法の『スーパーエナメル』が前歯でお悩みの方にどんどん浸透していくといいですね。
妊婦さんのレントゲン 2019.4.27
妊婦さんがクリニックにはたくさんいらしています。
妊娠中は『安定期の治療』がベストです!!
妊娠後期になると、お腹が大きくなって診療チェアで横になっていることも大変ですし、出産後は子育てでなかなか時間が取れず、治療のタイミングを失ってしまいがちですから。
①妊娠初期
4か月(15週まで)
妊娠4~8週の治療は特に慎重に取り組みたいですね。
12週までの処置はできるだけ診査してこれからの治療計画を立て、歯磨き指導をしておきます。
歯の痛みや、歯茎の晴れなどの急性症状が出る場合は、応急処置を行って本格的な治療は安定期に入ってから開始するようにしています。
⓶妊娠中期
5~7か月(16~27週)
妊娠中期は胎児が胎盤によって安定し、通常の歯科治療をはじめレントゲン撮影や投薬も可能になる時期です。
比較的に安定するこの時期に虫歯や歯周病などの治療に取り掛かります。
③妊娠後期
8か月(28週)以降
妊娠後期は早産などの危険を回避するために処置は応急的なものに留めておきます。
お腹が大きくなるので、仰向けでの受診も大変な時期になります。
治療が必要な場合もこの時期に避けてできるだけ応急処置にして出産後に治療を再開します。
では、レントゲンはどうでしょうか。
お口を焦点にした歯科のレントゲン撮影はお腹から距離は離れていて撮影する面積も狭く、被爆線量も少ないので赤ちゃんはもちろん、お母様ご自身への影響も少ないと考えられています。
X線の遮断のために撮影時には防護用エプロンを着用しますのでお腹の赤ちゃんへの影響はほぼありません。
国際放射線防護委員会(ICRP)によりますと、
妊娠2~8週の器官形成期に100ミリシーベルトを超えると奇形の恐れがあり、8~15週の胎児が120ミリシーベルト以上の放射を受けると、精神発達が生じる恐れがあると考えられています。
このように色々な影響を受けやすい妊娠中期では実際に2500回以上撮影して初めて問題になるレベルですので、被爆線量といってもケタが違います。
地球上で1年間に浴びる自然放射線量は日本ではおよそ2.3mSV(ミリシーベルト)ということです。
同じ放射線量でデジタルフィルムは150枚以上、パノラマは100枚以上撮影できることになります。デジタル化していますので従来のX線撮影での1/2~1/10の被ばく量で済みます。
歯科のレントゲン撮影は頭部のみで直接お腹にX線を照射しませんので歯科医学的検査におけるレントゲン撮影は胎児に影響を与えないと言われています。
放射線を避けるプロテクター(X線を1/100に減弱させる)もしっかり腹部につけます。
レントゲンよりも歯の緊急事態やストレスの方が胎児への影響が多いかもしれませんね。
この高エネルギーを持つ震磁波X線は体内に留まることはなく、1年に必ず浴びている自然放射線量を考えると歯科のX線に限りなくゼロに近くなります。
レントゲンの心配はしないで治療を優先しましょうね。