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2011.08.01

喫煙と歯周病 2011.08.01

喫煙が健康にとって有害であることは、既に御存じと思います。
悪性腫瘍、糖尿病、高血圧症、動脈硬化などの生活習慣病の全てに喫煙が悪影響を及ぼしていますが、歯科においても歯周病を引き起こしやすく、悪化させる原因になっています。

歯は、歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨からなる歯周病組織に支えられていますが、この歯周組織に起こる疾患を歯周病と言います。

これは、口腔内の細菌(口腔常在菌) 歯周病菌による感染症ですが、歯周病も歯磨き習慣や食習慣と関連するので生活習慣病に入ります。
また、歯周病菌は、糖尿病、心臓血管障害、肺炎、早産などに重篤化させます。

喫煙もニコチン中毒と云う生活習慣病です。
そのニコチンによって口腔内に病原菌が繁殖し、毛細血管の微小循環が悪くなり、歯周病が悪化し、歯がぐらぐらして 抜けおちることもあります。

ここ10年の統計により、喫煙は歯周病にとって最も危険な因子の一つだということが強調されてきていますし、10年間で失う歯の数がタバコを吸わない人に比べて約3倍という報告もあります。

歯周病菌が繁殖するばかりではなく、タバコにより免疫力が低下することによって歯周病の治りが悪くなります。

タバコの煙のタール、ニコチン、一酸化炭素の中で、発癌性の強いタールは歯の表面に黒く沈着します。ニコチンでお口の中の血のめぐりが悪くなり、一酸化炭素でさらに血液中に十分な酸素が運ばれなくなります。

その結果、抜歯後の傷口の回復、歯茎の処置後の治り具合、インプラント手術後の成果が落ちるなどあらゆる歯科の処置に悪影響を及ぼします。本当に当クリニックにおいても手術の予後に影響しています。

愛煙家の方には耳の痛い話かもしてませんが、ご自分を守るため、ご家族を守るため、周囲の方を守るため、是非禁煙しましょうね。

2011.07.01

睡眠時無呼吸症候群 2011.07.01

睡眠障害の中でも無呼吸症候群あるいはそれにつながるとされるいびきは、本人ならびにパートナーの睡眠の質を低下させるばかりでなく、恒常的な眠気、高血圧の悪化、記憶の低下などさまざまな続発症につながる恐れがあり、単なる習慣としては見逃せません。

睡眠時無呼吸については睡眠1時間あたりの10秒以上の呼吸停止(無呼吸)回数を無呼吸指数(Apnaa Index; AI) と呼び、AIが20以上の場合 生命予後は不良と言われています。

いびきをかく人は国民のほぼ5人に1人であり、また睡眠時無呼吸症候群は40、50代の男性に多いとされています。

医科においては、積極的にポンプを用いて空気を供給するCPAP(Contnuous Positive Pressure) という装置の使用が第一選択とされています。

しかしながら、睡眠時無呼吸症候群の原因の多くが睡眠時に舌根が沈下することにより気道が狭窄することが通気障害に由来する要因のひとつになっています。

なので、歯科においては舌を前方に誘導する、あるいは下顎を前方に誘導して間接的に舌を誘導する装置(オーラルアプライアンス、またはスリープスプリント)が有効なのです。

スリープスプリントは、舌や下顎が後退することを防ぐ、あるいは積極的に前方に誘導する構造なっています。

このような装置です。

当クリニックでは 患者様1人1人の症状にあわせて装置もアレンジメントしております。
是非 ご相談くださいませ。

2011.06.01

酸蝕症 2011.06.01

最近、酸蝕症という言葉を耳にしませんか。
ビタミンCを多く含む柑橘類(レモン、グレープフルーツ など)ビタミンC剤などのサプリメント、清涼飲料水など、酸性の強い飲食物を取る機会が増えたため知らないうちにエナメル質が溶けてしまう第三の病気が急増しています。それが酸蝕症です。

酸蝕症(erosion)は、歯の硬組織、特にエナメル質が浸蝕されること。
酸の作用によって脱灰される現象ですが、細菌が関与してないという点でう蝕と異なります。症状が進行すると冷たいものが、歯にしみる知覚過敏や虫歯のような痛みを引き起こします。

原因は

・工場などの酸性のガスを吸引するような環境に置かれている方
・清涼飲料水、スポーツドリンク、ワイン、一部の果汁、ハーブティー、酢などの食品の取りすぎによるもの
・逆流性食道炎 胃酸によるもの。
などです。

治療としては
歯科では セラミックや ハイブリットなどによって修復しますが、原因を突き止め、その原因を解決しなければいけません。

予防
レモンのPHは2.1、
コーラはPH2.2、
胃酸の数値はPH1~2、
栄養ドリンクはPH2.5、
黒酢飲料はPH3.1、
ワインがPH3.2、
スポーツドリンクはPH3.5、
調整豆乳は7.3
牛乳は6.8
缶コーヒーは6.2
紅茶は5.5
緑茶は6.3
ミネラルウォーターは7.0
人間の歯はPH5.5くらいで溶け始めますので、PHが2 ~3というのはとても強い酸なのです。

原因となるものの摂取を控えたいものですが、強い酸性の飲食物と上手にお付き合いすることをお勧めします。

・まず原因となるものは何かを認識し、長時間お口の中にいれないことです。
・摂取後は水やお茶ですすぎ、強酸性食品の摂取後すぐ まだ口腔内の唾液が中性化していない段階で歯ブラシでゴシゴシ磨くと、エナメル質表面はまだやわらかい状態なので簡単に摩耗しやすく酸蝕症になってしまいます。お茶などで中和した後、約30分から1時間以上経過してから歯を磨きましょう。

糖尿病やご年配の方は、唾液の流出量が少なく常に口腔内が乾燥しているため強酸に侵されることになるので要注意です。
ここでもやはり唾液は中和してくれる大切な役割をはたしています。

唾液のPHは6.8です。食事、会話などでは唾液腺が刺激されるため、アルカリ性のPH7.5~8.0に上がります。
ストレス時、緊張時は交感神経が働きますので6.0以下になります。

・フッ素でエナメル質を強化しましょう。
・定期健診で、歯の表面の軟化、脱灰、知覚過敏、歯の変色などないか、チェックを受けることが大切です。

当クリニックでは、患者様の症状にあわせてフッ素をいれたり、トリートメントとして歯をガードし、唾液の分泌を促すケアを行っております。
お気軽にお声かけてください。

2011.05.01

妊婦さんの虫歯 2011.05.01

当クリニックでは、結婚、出産を控えた患者様が多いです。特に今年は多く感じられます。今回は、そんな妊婦さんのためのちょっとした知識をお伝えしようと思います。

妊婦初期に ”つわりがひどくて歯磨きができない” こんな方が相談にいらっしゃいます。歯ブラシを口の中に入れただけで吐き気を感じ、ブラッシングができなくなるのです。

お口の中の病気の大半は、虫歯 歯周病 歯肉炎 などです。そして、その原因になっていのは、細菌とその代謝物の塊の歯垢(プラーク)です。

そのプラーク除去が丁寧に取りきれないため、虫歯 歯周病 歯肉炎が悪化します。

さらに妊娠すると増える女性ホルモンのエストロゲン。
このホルモンを好む細菌が増えることにより、歯周組織の炎症を引き起こしやすくなります。そのため、妊娠5~20週頃から歯肉が腫れたり出血しやすくなる事があります。

出産後、ホルモンバランスが落ち着くと治りますが、そのままお口の中を不潔にしておくと歯周病へと進行していきます。

その歯周病にかかると歯周病菌の一種が血管内に入ると、女性ホルモン量が3倍に増加し、羊水の「プロスタグランジン」という物質が、急速に増えて一定量に達してしまう結果、子宮が収縮して早産を起こす確率が高いとされています。

よく妊娠すると歯が悪くなると言われていますが、お腹の中に母親のカルシウムがとられるからではないのです。
 
このような場合、やはりおなかの赤ちゃんのためにもクリニックで検診やクリーニングを受けることをお勧めします。御自分ではなかなか行き届かない部位を、丁寧に汚れをとってくれます。

そして、妊娠中ではできない特別なエステと思ってください。
いろんな心配も 解消できるはずです。

そして御自宅でのアドバイスとして

1. ブラッシングがしにくい時は、補助的にマウスウオッシュを使いましよう。
2. 唾液には殺菌のある酵素が含まれていますので、キシリトール入りのガムを噛んで唾液の分泌を促しましょう。
3. 食事の合間には、一番細い歯間ブラシを使うことをお勧めします。
4. 歯と骨の丈夫な赤ちゃんを出産するためにもバランスよく栄養を取りましょう。特にカルシウムのたくさん入った食品は大事です。
5. その上に、妊婦さんクリーニングをして、しっかり汚れを取り、歯質を強化するフッ素を塗布してもらいましょう。

大切な母体の健康を守り、健やかなマタニティーライフを過ごしましょう。

2011.04.01

白い土台 (ファイバーポスト) 2011.04.01

 ☆強く、しなやかで、美しく☆

地震の多い日本では、近年、家やビルを建てる時に耐震性ということを耳にすることが多いと思います。このたびの大震災でさらに耐震性の基準も強化されるでしょう。この耐震性は、 建物自体が地震の揺れと同じように動くことで倒壊を防ぐことになっているのですが、実は、歯にも同じことが言えます。

日本では、つい最近まで被せ物の土台には金属が多く用いられていました。
金属の土台は、硬くて強いのですが、歯の根は金属のように硬くありません。
このように歯の根の上に硬さの異なる金属が入っている場合、歯に大きな力が加わり金属の土台が歯根を折ってしまうことがあります。

また、金属に銀が入っていますので、金属のサビが歯に浸透して歯を黒くしてしまいますし、歯茎に入れば、メタルタトゥーと言って歯肉の黒ずみの原因になります。

このような問題を解消したものが、ファイバーコアです。
当クリニックは9割は、これを使っております。

ファイバーコアとは、石英ガラスなどの無アルカリガラスを融解、牽刀して繊維状にした太さ10μmのガラス繊維を何十のも束ね、棒状にして専用のレジン(特殊樹脂)と一体化したものです。歯の象牙質と同じくらいの硬さであるため力が加わった時に歯根と同じように揺らいでくれる、云わば、’耐震性の土台’なのです。

日本では、2003年10月に国内販売が開始されました。

メリットとして

・近年口腔内に装着された歯科金属にアレルギーを発症する患者様が増えています。その症状は、全身から局所、特に口腔内に限局するものまで様々です。このような金属アレルギーの心配がありません。
・オールセラミックを併用することによりメタルフリーの治療が可能となり金属色がないため より自然な色調の審美的補綴が可能となります。
・しなる性質があるので歯の根に負担をかけず一体化しやすいので歯の割れる可能性が低い。
・ファイバー樹脂なので腐食しません。
・金属の土台と違い、銀イオンの流出がないため歯の根や歯肉の黒ずみがありません。

体の一部になるものです。
患者様には、安心と安全をお届けしたいといつも思っております。

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