唾液のお話 2010.06.01
唾液は一日1~1.5リットル【尿量と同じぐらい】分泌されています。
赤ちゃんのお口の中は、ダラダラと唾液でいっぱいですが、25歳を頂点として加齢とともに唾液の量は減少してきます。
唾液には沢山の大切な働きがあります。
1. 洗浄作用
口腔内の細菌や食べカスなどを洗い流します。
2. 緩衝作用
酸性に傾いたPHを中性に戻し、細菌の繁殖を抑える作用をします。
3. 再石灰化作用
脱灰された歯質にカルシウムやリン酸イオンを補給し、再石灰化をします。
4. 抗菌作用
細菌の発生を抑制します。唾液にはリゾチームやぺリオキシターゼといった抗菌物質が含まれています。これが粘膜を保護します。
5. 保護作用
ペリクルを形成し舌や口の中の粘膜を潤し、乾燥から歯を保護します。ドライマウスになるとこの作用が苦しくなります。
6. 粘膜保護作用
酵素です。納豆やオクラに入っています。
7. 消化作用
唾液に含まれる、α‐アミラーゼという酵素がでんぷんを消化する作用があります。
8. 上皮成長因子EGF、神経成長因子NGF、グロスファクターなどの成分があり、上皮を回復・修復・再生を活性化させます。
9. 抗酸化作用
酵素ペルオキシダーゼによって、発ガン作用が低下します。
直接的には食品添加物や食品のこげ、たばこのヤニから守ります。
10. 潤滑作用
口の中の食べ物を唾液で濡らすことで、喉を通りやすくする作用があります。
口の中を潤し、声が出る発声を滑らかにする作用もあります。
11. 味覚作用
食べ物を感じやすいように、味覚物質を溶かす作用があります。
このように唾液にはとても大切な働きがあります。
そしてアンチエイジングにとても効果的!
ガムを噛んだりする事によって唾液腺が刺激され唾液の分泌が促進されます。
口腔周囲筋をトレーニングする事によって唾液の分泌を促進する事ができます。
ということで、当医院では『液体エナメル』といわれている唾液の分泌量をホワイトニング後のトリートメントケアやクリーニング後のガムマッサージ、お口の周りの筋肉のマッサージをする事によって促進するようにしています。
先日行われた日本歯科審美学会においても、この重要性をとりあげていました。
是非お試し下さい。
マッサージ後に購入される患者様が沢山いらっしやいますよ。
マイクロスコープとテレスコープ(拡大鏡)についてお話します。 2010.05.01
フィラデルフィアの優美な建築の市庁舎
アイビーリーグの名門ペンシルベニア大学は、市内にありながら緑に包まれた別世界です。
今回は、この大学の保存科にある治療室を御紹介しながら、マイクロスコープとテレスコープ(拡大鏡)についてお話します。
このように保存科は、全てユニットにマイクロスコープが完備されています。卒業生たちは歯の根の治療を主に行っています。日本の歯科大学の1つの科に1台あるかないかというのに、とてもスゴイ事だと思います。機械のコストの数分の1ですし。
このマイクロスコープを使ってすばらしい治療成果を上げているキム先生の治療費は、1つの根で日本円でだいたい20万円です。奥歯など4つの根がある場合もあり、大変な金額になってしまいます。その治療をうけるために、世界中からたくさんの患者様がやってきます。
キム先生の治療は、日本では確実に抜歯するであろう症例も保存可能です。
今回、この技術を学んでまいりました。
私も、マイクロスコープ導入を見当していますが、毎日たくさんの患者様を治療しなくてはいけませんので、現在それにかわるテレスコープ(拡大鏡)を使用しております。
この拡大精密治療を行うことによって、Ope時の精度が上がり、歯を削る部分も最小限で済みます。MI(最小限の侵襲)を最大限に実践できます。
噛み合わせを見るためには低い倍率で、広い世界を見ることが必要ですし、1つの歯の形成を見るためには高い倍率で狭い世界を見ることが必要になってきます。なので低倍率のものから高倍率のものを使用しています。
アメリカでは、もっとも普及しているものの1つとしてGeneral Scientific社のSurgitelがあります。日本でオーラルケアから発表されるようになりました。
これはGelileon(ガリレオ)光学理論が採用されていて、この理論に基づいたものでは倍率を高くしても比較的広い視野を確保することができ、さらに小型で軽量なレンズも構成できるという特徴を持つとされています。
1. 作業距離
2. 集点深度
3. 収束角度
4. 視野
5. 視覚
現在私が使用しているSurgitelはこの5つの光学的特徴について調整できるように工夫されています。
今回は、ホワイトニングがテーマです。 2010.04.01
『ホワイトニング専用のカメラと測色器』
<ホワイトニングのメカニズム>
<当院のホワイトニングが支持されている訳は・・・>
ホワイトニング・クリーニング・マニュキュアの区別がつかない方が沢山いらっしゃいますので、まずそのお話から致します。
歯の表面に付いたコーヒー・紅茶・お茶・タバコのヤニなどの汚れは、<クリーニング>を受けることで簡単に取ることが出来ます。
急なパーティーや面接に間に合わせる様に爪につけるマニキュア同様、歯の表面にコーティングするのが<歯のマニキュア>です。
表面の汚れだけでなく、歯そのものの色を白く改善したい場合は、クリーニングだけでは白くならないので<ホワイトニング>という処置を行っています。
では、ホワイトニングでなぜ歯が白くなるのでしょうか?
ホワイトニングには、過酸化水素(H2O2)や過酸化尿素(CH4N2O・H2O2)を使います。当院では過酸化水素を使用しています。
この過酸化水素は、食品の殺菌、保存、漂白、農業用種子の発芽能力の向上、貯蔵などにも応用されています。2.5%~3.5%過酸化水素水(オキシドール、オキシクル)は、消毒剤として使用され、私達に大変なじみの深い薬品です。
以下、化学変化により分子状酸素(O)と水と熱を生じます。
H2O2 ⇒ H2 + O 弱いフリーラジカル
↓ PH 9.5 ~ 10.8 アルカリ環境下
H + HO2 強い弱いフリーラジカル
発生期の酸素には、強い酸化力があります。また消毒作用、浄化作用の他、漂白作用・脱臭作用があり、この漂白作用が歯のホワイトニングに用いられます。
過酸化水素が分解されて生じるフリーラジカルにより有機性着色物質を酸化分解し低分子の物質として漂白作用が発現するわけです。
歯の中にある高分子の着色有機物が分解され、低分子量の着色の少ない有機物に変化します。この酸化還元反応がホワイトニングのメカニズムです。
この作用は着色物質にのみ反応するので、歯質には影響を与えません。
少し難しいのですが、お解りになりましたでしょうか?
当院のホワイトニングがなぜこんなに支持されているのか・・・
まず1つ目は沢山の症例がありますので、色の予測がおおよそ出来ます。
2つ目は、ホワイトニング時に歯質内の水分の流動性に影響し水分バランスを崩すことにより 痛み が起こることがあります。この痛みは、24時間以内に解消しますがこれをできるだけけ少なくすることにあります。
当院では、1人1人の患者様に1人1人違ったオリジナルプランを組み立てます。
例えば、1週間前に知覚過敏のハミガキ粉を処方したり、施術の時間を調整したり、術前・術後痛み止めを飲んで頂いたり、施術が終わった直後に知覚過敏が起こらないように硝酸カリウム水溶液を塗ったり、ホワイトニング後は歯牙の状態が酸性に傾いていますので、中性(PH7.0)のフッ素を塗布したりします。
そして唾液が十分に存在する口腔内環境は、歯のエナメル質にカルシウム・リンが入ってきて脱灰作用は速やかに修復されますのでホワイトニング後は唾液量をアップさせるよう指導しています。
ガムを噛んで頂いたり、舌でお口の中をゴロゴロ転がして刺激して頂いたりします。さらに痛みを極力抑えるばかりか、効果を持続させる為、ホワイトニング後次の日以降のトリートメントケアを行っています。これで万全です。
南西南に向かって恵方巻きをいただき、恒例の豆まきをしました。 2010年2月
つい最近、豆まきをしたと思ったら、もう1年!
あまりに季節が早く訪れるので、ついていけそうにない今日このごろです。
セミナー:GBRの一歩進んだテクニックです。
模型の方がわかりやすいので、見て下さいね。
このように、中にβ-TCPやα-TCP、自家骨などの骨補填材をキレイな血液などとともに入れ、吸収性の膜で大きく覆い、骨ができるのを待ちます。これで3~5カ月、骨が足りなかった所にインプラントを埋め込みます。この方法は、歯周病でぐらぐらした歯の患者さんにも応用しています。
今年もよろしくお願いします。 2010年1月
今年の年賀状は大好評でした。
みんなニッコリ笑顔です。新しく高尾朱里さんもメンバーに加わり、よりいっそうパワーアップの年にしたいと思います。
先日、新年会、歓迎会を行なったかと思ったら、もうユッキーの誕生パーティーです。
1月30日22才!!思わず”22歳の別れ”を口すさんだら”お母さんも歌ってました・・・・”と。
そーですよね。そーですよね。私もみんなのお母さんと同じなんですね
岩手のイクラ丼と新巻鮭・築地No1.の時鮭のコラボの一日でした。全て頂き物でありがたいです。
クリニックでは、今クリーニングやトリートメントの時に歯肉マッサージを無料で行っています。
口腔内には患者さんの状態を知るためのたくさんのヒントがあります。
それを読みとる1つの方法として歯肉マッサージを取り入れています。指から伝わるあたたかさを “心地よい” 体験として身も心もリラックスして下さいね。
「歯茎ってこんなに凝っているものなんですね。お口の中が軽くなった感じがします。」
なんてよく言われます。