もちろん重篤な疾患は無理ですが、
お口を開けることができない、普段は健康でいるにも関わらず『ホワイトニングができない』病気の方がいらっしゃいます。
それが〝無カタラーゼ症”です。
この病状は過酸化水素を分解して、酸素と水に変える「カタラーゼ」という酵素を持つ遺伝子が欠如している病気です。
現在のところ、対処法がありません。
無カタラーゼ症の方にホワイトニングをして、過酸化水素が体内に残留した場合、進行性壊疽性歯肉炎を引き起こします。
お口の中が荒れて、壊死になってしまうことがあります。
常染色体劣性遺伝疾患で、濃い血縁結婚を繰り返している家系に発現すると言われています。
発現割合は日本人で0.001%以下です。
確認方法は、オキシドールを歯肉ポケットに少量入れて、泡がでるかどうかで確かめます。
分解されて泡が出ればOKです。
万一、発砲しない場合は針で指先に傷をつけて出血させ、オキシドールを垂らしてみます。
〝高原氏病”とも言われていて1948年岡山医科大学耳鼻咽喉科教授の高原滋夫が発見したので高原氏病と言われています。
ホームホワイトニングでは歯肉にホワイトニングの過酸化水素や過酸化尿素が付いてしまって心配ですが、
オフィスでは歯肉をしっかりガードしますので歯肉に直接、浸透することは少ないです。
とは言え歯髄腔まで達した場合は、やはり顎に浸透してしまいますから、避けた方が良いですね。
それにしてもほぼ見当たらない疾患ですので、安心してクリニックにお越し下さいね。