IDIとは、平成17年に藤本孝雄(元厚生大臣)をIDI理事長として設立されました、歯科診療に関する客観的で適切な情報を提供する我が国唯一の第三者評価機関です。
インプラント治療については、すでに我が国の歯科医療の中に定着していますが、他方、治療をめぐる医療事故や歯科医院による不適切な取り扱い事例も報道され、安全・安心に対する信頼に疑念を生じさせています。
治療の質そのものを向上させる取り組みとともに、医療スタッフのレベルアップと院内感染防止対策など医療環境の改善、更には患者・サービス利用者に正確で信頼できる情報を提供する枠組みの構築などが必要になってきています。
こうした時代の要請に応え、安全・安心なインプラント治療を確保するため、IDIでは平成23年5月より、歯科医療従事者を対象とした研修を実施・認定する『インプラント安心基準マネージャー制度』ならびに歯科医療機関を対象に安心・安全な医療環境の評価・認定を行う『インプラントセーフティーマーク(ISM)制度』を発足させました。
インプラントセーフティーマークを取得するには、書類から現地審査まであり、とても厳しいテストに合格しなければいけません。当院では、取得までに2年程かかりましたが、全国でたった74件(平成27年4月1日現在)しか取得していない貴重な認定クリニックになりました。
◆インプラントセーフティーマーク認定要件の概要
●IDIが指定するインプラントに関する学会の専門医以上が、当該歯科医療機関に常勤していること
●IDIが定めるインプラント安心基準マネージャー制度に則り、所定の研修を受講し、試験に合格したマネージャーが当該歯科医療機関に1名以上常勤していること
●IDIが定める医療安全を中心とした施設基準の判定(実地現地調査)に合格すること
◆評価基準と判定について
インプラントセーフティーマーク認定証の発行に当たっては、認定申請を提出している歯科医療機関に対し、以下の5つの基準に沿って実地現地調査を行い、その総合評価で判定を行います。
●医療安全管理基準
方針やマニュアル、緊急時対応、アクシデント・インシデント情報の収集、自己予防策 など
●感染対策管理基準
院内の清潔保持、マニュアルの有無と運用状況、感染予防対策、滅菌の状況、廃棄物処理 など
●患者中心の治療基準
インフォームド・コンセント、セカンドオピニオン対応、個人情報保護、診療録の開示、患者の快適性・利便性への配慮 など
●診療の質基準
施設・設備、機器、インプラントの保管状況、インプラントの使用手順、診療録・診療諸記録の記載・管理、 クリニカルパスの作成・運用、インプラント・マネージャー、口腔内環境の術前改善、手術前後の環境やフォロー体制、補綴物の基準、医薬品の管理、治療成績の調査・分析・改善 など
●総合的マネージメント基準
理念・方針、連携医療機関、心肺蘇生訓練、事故保証対応、職員教育(診療、医療安全、感染対策、個人情報保護、接遇) など
このインプラントセーフティーマークは、インプラントを考えている人に対して何処で処置をするかの評価の1つになるのではないでしょうか。
当院のインターディシプリナリーとしてインプラントを担当しております、IDI認定審査官の佐藤明寿先生により、より安全で・安心な治療がご提供できますので皆さまどうぞご来院ください。