歯周病治療

Q.歯周病とはどういう病気ですか?

A.answer

歯そのものを傷める虫歯と違い歯周病は、歯を支える周りの組織(歯周組織)に起こる病気です。歯を支えている骨(歯槽骨)が、慢性的になくなる病気です。

 

Q.どんな病状がありますか?

A.answer

歯ぐきが腫れる、膿が出る、歯が動いてきた、お口がにおう、ねばねばする、冷たいものがしみる、しっかり咬めない。咬むと、じわじわ痛むなどの症状があります。

 

Q.歯周病は全身に影響すると聞いたのですが?

A.answer

お口の中の歯周病菌と歯周病で生まれてきた成分が体内に広がって全身の病気を誘発します。

私たちのお口の中には健康な人の場合でも約300種類数、数にして2億個 とも言われる微生物がいて周りの環境に応じて悪玉になったり善玉になったりしています。悪玉微生物が口の中に増えて虫歯、歯周病を引き起こします。

それらの悪玉微生物がのどから 気管支、そして肺に入り込んだり歯茎の中の血管にもぐり込んで血液とともに全身の臓器へ運ばれて いったりすることがあります。

さらに歯茎の炎症のある場所で作られた成分(ケミカルメディエーター)も 同じように全身に散らばります。そしてこれらが全身の病気を誘発し死に至ることもあります。 そのように歯周病は全身と関わっています。

 

Q.歯周病の原因はなんですか?

A.answer

口腔内に常住している細菌の中の特異的な細菌による混合感染と考えられています。

細菌は、ブドウ糖などを栄養に繁殖し、歯の表面にたまってきます。それが唾液の中に含まれているカルシウムや細菌の老廃物などを取り込み、歯石となります。歯石は接触している歯ぐきに炎症を起こします。これが歯周病の始まりです。

 

Q.歯周病にはどんな治療法がありますか?

A.answer

最初に原因となっている歯石をとります。患者さんにはより効果的なプラークコントロールを身につけて頂きます。さらに歯茎の深いところについている歯石を機械とレーザーで取っていきます。だいたい初期の歯周病であれば改善できます。もっと重症な歯周病の場合、外科手術となります。

以前では、歯周病になると歯を抜いて入れ歯という治療が一般的でした。しかし、現在では歯周病の原因と予防法が解明され、一度失ってしまった骨も、歯周病最新治療であるGTR法GBR法等の治療を行うことにより骨を再生させることが可能になりました。

(1)GTR法(歯周組織再生誘導法)
(Guided・Tissue Regeneration technique)
歯根の周囲の骨の吸収した部分位に骨の再生を促すために、テトロン製の薄い膜を使います。
歯根の周りに穴が開いているような骨の吸収部位を膜でふたをして、膜の内側に骨の再生を期待します。使用する膜は吸収性膜と非吸収性膜がありますが、歯周病の病態も考慮して選択します。保険適用です。

(A)組織再生用吸収メンブレンと非吸収メンブレン


歯周病によって失われた歯と歯の周りの組織の付着を再生させるという治療法です。生体吸収性の膜を使う事で、膜を摘出する為の2次手術から解放されました。

(B)エムドゲイン法(歯周組織再生誘導材料:EMDOGAIN)


エムドゲインの主成分は子どもの頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたんぱく質の一種です。これを歯周組織をきれいにした後、歯の根に塗ることにより歯の発生過程に似た環境を再現します。この結果、歯や歯周組織を再生させます。

(2)GBR法
GBRは歯周組織再生法の1つであるGTR(Guided Tissue Regeneration)と同様に人工の膜を用いて骨再生のスペースをつくる方法で、中に移植骨、骨代替材、PRP等の誘導因子などを封入して骨の強度や密度を向上させる方法。

昔から行なわれている自家骨移植は現在も臨床的に有効な方法で、骨増量法のゴールデンスタンダードと言われています。しかし、骨の採取するためには手術部位以外への侵襲と採取できる骨の量に限界があることが問題となります。

そこで、バイオス(Bio‐Oss)、ピュロス(DBM Puros)などが骨代替材として使用され効果をあげています。

(3)DDS療法
近年医学領域において、抗癌剤などの薬剤を生体内局所で徐々に放出させるドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発が進められています。抗菌剤配合徐放性歯周ポケット挿入剤が、治療、予防に有効です。

・テトラサイクリン系抗菌剤
・ニューキノロン系オフロキサシン製剤
・ニューキノロン系スパルフロキサシン製剤

(4)3DS療法
歯周病に3DS(歯科薬剤到達システム)療法

歯型に合わせた樹脂製マウスピースの内側に抗菌剤を塗り、1日5分間歯にかぶせる方法です。
歯周病にかかると、歯茎の腫れ、出血を伴う歯肉炎や歯を支える骨などの組織が破壊させる歯周炎が起こり、悪化すると歯を失うまでに至ります。歯の表面や歯茎のすき間で増殖する歯周菌が原因で成人の8割に症状があるとされています。

最近の研究では、歯周病菌は血管に入り込んで体内を巡り、糖尿病の悪化要因や、心筋梗塞の引き金になる可能性があることもわかってきました。

歯周病菌が増殖すると、日常的な歯磨きでは除去できません。歯周病菌は本来、酸素に触れると死滅する弱い菌ですが、糖類などでできた無色のネバネバした膜(バイオフィルム)を形成し、その中で増殖します。

バイオフィルムは歯ブラシでは取れないため、歯科での専門な治療が欠かせません。細菌の死骸などが固まった歯石を除去した後、専門の器具で研磨剤を塗った歯の表面を磨き、バイオフィルムを除去します。この研磨の操作は「PMTC(歯面清掃)」と呼ばれます。

しかしそれでも取りきれない歯周病菌もあります。
この歯周病菌を徹底的にとる方法が3DS(ドラックデリバリーシステム)です。

マウスピースの内側に抗菌剤を塗ります。1日5分、歯にかぶせ、1週間続けるとPMTCで破損したバイオフィルムの間から薬が染み込み歯周病菌を退治できます。

様々な種類がある歯周病菌のうち歯周病と密接に関係するのは4種類あります。抗菌剤を使っても菌を完全無くすことはできませんが、歯周病菌が口内の総菌数のそれぞれ0.1~0.2%程度であれば歯の健康を保てることが分かってきました。

治療後は丁寧な歯磨きを心がけ数か月ごとに通院して磨き残し部分の清掃などを行うことで歯周病菌の増殖を抑えることができます。

PMTCと3DS、フォトダイナミックセラピー(PDT)を取り入れた治療は、当クリニックにおいて最大限に歯周病菌を減らす効果的な治療法だと思います。

 


Q.歯周病の治療症例

A.answer
症例1

症例2 セラミッククラウン・歯周病治療の症例
歯周病に罹患した場合も治療する事によって歯並びを改善し、ガタガタだった下の前歯もセラミッククラウンによって奇麗に若返ります。奥歯は針金タイプの仮義歯が入っていますが(咬合改善の為)、次回、針金がない審美義歯 Artifical Tooth を作る予定です。

症例3 上の前歯がグラグラして歯周病に罹っている症例
歯周病治療を行いました。こんなに綺麗になりました。オールセラミックではないのですが、超微粒子ハイブリッドのシンフォニー(¥55.000)という、セラミックとは違う材料を使用しています。70歳代の患者様ですが、とても若々しくなりました。

症例4 全体的な歯の動揺があり、重度の歯周病の患者様
歯周再生療法を行い、動揺を抑えました。さらにホワイトニングを行う事により、モチベーションもあがり、今では綺麗な歯ぐきを手に入れてます。下の義歯は噛み合わせを上げる為のもので、これから針金のないタイプを入れる予定です。

症例5 歯周病によって歯と歯の間が離開している症例
骨移植手術を行い、歯肉が改善したうえで、最終的にはハイブリットタイプのクラウンを入れました。